乾癬について
乾癬には幾つかのタイプがありますが、最も多いのは、銀白色の鱗屑を伴い、境界の明瞭な盛り上がった紅斑が全身に出現する尋常性乾癬です。大きさ、数、形は様々で、発疹が癒合して大きな病変を形成することもあります。
乾癬の中には、爪の変形や関節炎を伴うタイプもあります。あまり多くはありませんが、発疹が全身に及ぶ乾癬性紅皮症もあります。扁桃炎をきっかけとして雨滴状の小さな乾癬皮疹ができる患者様もいらっしゃいます。
乾癬の症状
乾癬は炎症(皮膚の赤み)と角化(かさかさ)が体のあちこちにできる皮膚病です
良くなったり悪くなったりを繰り返すためになかなか治療が順調に進みにくい皮膚病です。症状が強くなると関節の痛みやかゆみが強くなることもあります。
(かんせん)という病気の名前から(感染=他人に移るのではないか)と心配されたり浴場などの入場をためらったりすることもあるようですが、決して移りません。
乾癬の原因
乾癬の原因は、まだ完全には解明されていませんが、乾癬になりやすい遺伝的素因があることはわかっています。これに加え、いろいろな環境因子が重なることによって発症すると言われます。不規則な生活が続いている方、ストレスが溜まりやすい方、肥満傾向の方は生活習慣を見直すようにしましょう。また、一部のお薬、感染症などが原因のこともあるので、当院にて必要な検査を受けるようにして下さい。
乾癬を悪化させる主な因子
乾癬の治療
乾癬の治療の基本は塗り薬の治療です。ステロイド外用剤やビタミンD3外用剤の治療を行います。
クリニックの乾癬に対する治療は全身型のナローバンドUVBによる光線治療に力を入れています。
1か月に2回から4回の治療を続けることで、家で塗り薬を塗るだけでなく、クリニックで光線治療を併せることで効果が高まります。
乾癬の治療は日々進歩しています。最新の治療の生物学的製剤による治療は総合病院と連携して行っています。