皮膚外科について
皮膚外科は、外傷(切り傷、擦り傷)や体の表面組織に生じた異常や変形、外見的な問題について治療を行う診療科です。広島大学病院、宮本形成外科、広島鉄道病院、庄原赤十字病院、国立病院機構原病院、広島西医療センターで研鑽を積んだ経験を活かし、外科的治療を行っています。身体の負担を最小限に抑えた局所麻酔による日帰り手術です。
代表的な疾患
外傷(切り傷・擦り傷)
転倒などで切り傷や擦り傷ができた場合は、細菌感染による悪化に注意することが大切です。細菌感染がおこると傷の治りが悪くなって長引くばかりではなく、傷跡が目立つようになります。傷を消毒するより先に、流水で洗い流すことで表面にいる細菌をなるべく少なくすることが大切です。
できもの(皮膚腫瘍)・皮膚がん(皮膚悪性腫瘍)
皮膚腫瘍には、良性と悪性があり、粉瘤(アテローマ)や脂肪種(しぼうしゅ)や色素性母斑(あざ)や脂漏性角化症(イボ)などが挙げられます。
皮膚表面から奥に入り込んで膨らんだできものが粉瘤(アテローマ)で、徐々に大きくなったり、細菌感染を起こして化膿や痛みを伴う場合があります。
皮膚の下の脂肪が大きく固まってできたものが脂肪種(しぼうしゅ)で、形は丸くて柔らかいことが多いですが、神経を巻き込んで痛みがでることがあります。
皮膚がんには、ホクロのがん(悪性黒色腫)や有棘細胞癌や基底細胞癌などがあります。皮膚がんはその発達する場所によって名前がつけられており、皮膚の表面にある有棘層と呼ばれる場所に発生するがんを有棘細胞癌と呼び、その下にある基底層と呼ばれる場所に発生するがんを基底細胞癌と呼びます。
ダーモスコープという医療機器を使って表面から詳しく観察することで診断します。正確には皮膚生検を行ってどこから発生した癌なのかをはっきりさせることが大切です。
巻き爪・陥入爪
巻き爪は爪の先端が内側に巻き込んで変形した状態で、陥入爪は爪の角や側面が周りの皮膚に食い込んでいる状態で痛みがある場合と無い場合があります。陥入爪は爪の角や側面が皮膚に食い込んでいる状況です。両者が合併することもあります。
主な原因は、深爪や足の形に合わない靴を履くことによる圧迫で、悪化すると爪の周りの皮膚を傷つけ、痛みや炎症を起こします。
爪の変形が気になったり、歩く時に爪の周りが痛み出した場合は遠慮なくご相談ください。 当院では症状の程度に応じてテーピング法、プレート法、外科的治療などを行います。